女子ハンドボールチーム YMGUTS 地域密着型スポーツの魅力に迫る
女子ハンドボールチーム YMGUTSって知ってる?
平均年齢22.3才からなる女子ハンドボールチーム YMGUTS(ワイエムガッツ)。
拠点を山口県周南市に置くこのチーム、選手全員が山口県出身であり、地元で働く社会人です。
山口県はハンドボールの強豪校揃い
中国地方は、ハンドボールの強豪校が各県に存在しています。
中でも山口県岩国市の岩国工業高校は、インターハイを2度優勝している超強豪です。
また、岩国商業高等学校・華陵高等学校・高水高等学校・徳山高等学校などインターハイ出場歴のある高校が多数あるんです。
YMGUTSが誕生した理由
ハンドボールの強豪校が多く、キッズチームの育成も行っている山口県ですが、YMGUTSが誕生するまでは高校卒業後に女子選手が地元で競技を継続する場がかなり限られていました。
山口県内では、ハンドボールに力を入れている大学や実業団受け入れをしている企業がなかったのです。
ハンドボールを続けるために、他県の企業や大学に進学する選手たちがいる一方で、続けることを諦める選手も多くいたそうです。
そんな状況を変えたのが、山口銀行のクラブチームとして発足したYMGUTS(ワイエムガッツ)。
前身であるハンドボールクラブチーム「徳山クラブ」から女子チームが独立し、YMGUTSとなりました。
地元企業で働きながらハンドボールを続けられる環境ができたことで、選手が地元で活躍しやすくなりました。
YMGUTS所属選手の紹介
周南市出身
下松市出身
下松市出身
下松市出身
下松市出身
下松市出身
下松市出身
周南市出身
下松市出身
周南市出身
周南市出身
下松市出身
下松市出身
周南市出身
活動拠点やスケジュール
女子ハンドボールの世界とは?現役選手にインタビュー
野球やサッカーに比べると、テレビなどで観る機会の少ないハンドボール。選手たちはハンドボールの世界をどう考えているのでしょうか。
さらに女性のスポーツ選手となれば、出産や育児など競技を続けること自体難しい場面もあります。
チームを代表して、キャプテンの山根瑠美選手と八田(旧姓:田丸)有沙選手にYMGUTSの所属選手の想いを、伺いました。
ハンドボールを始めたきっかけ
山根キャプテン:
私は、小学校4年生のときに、リトルガッツに連れていかれたのがきっかけでした。父がハンドボールの監督をしていたので、その影響ですね。笑
八田副キャプテン:
私は中学校の部活動から始めました。幼馴染の子のお父さんがハンドボールをしていたこともあって、
「ハンドボールやってみんか?」
って誘われて。軽い気持ちで始めました。
八田副キャプテン:
ほとんどの選手がそうですね。小中学校からハンドボールをしているので対戦したり一緒のチームでプレーしたりもあります。
山根キャプテン:
YMGUTSは、山口県内のハンドボール強豪校といわれる「高水・華陵・岩国商業」の3校出身者で構成されているんです。
山根キャプテン:
私は華陵出身なのですが、全然ないですよ。笑
華陵高校ハンドボール部は、元々仲が良くて上下関係がないんです。
八田副キャプテン:
私は高水出身で、YMGUTSの中では1番上になりますが後輩たちは自由です。笑
練習の厳しさはあるけど、変な上下関係はないですね。
山根キャプテン:
気が付いたらハンドボール以外のことをしていなかったということもありますが、ハンドボール楽しいんです。
八田副キャプテン:
うん、本当に楽しい!
女子ハンドボールの魅力
八田副キャプテン:
観る側としては、普段おっとりしているような
「本当にハンドやってるんじゃろうか・・・?」
って子が試合になると闘争心むき出しでプレイしているところが見れるのでギャップが面白い!笑
山根キャプテン:
ハンドボールも他のスポーツ同様、体格は良いほうが強いことに変わりはないのですが、工夫のしようはあるかもしれません。
頭も使うスポーツなので、自分の得意なスタイルを見つけることが大事ですね。
八田副キャプテン:
入るときは・・・笑 そうですね。
他の球技に比べると、動きの自由度が高いことが理由かなと思います。
山根キャプテン:
そうなんです。手で持って投げれるし、飛べるし、動き方の幅がありますからね。
山根キャプテン:
接触プレーなど激しさはあるけども、それをかわして1点を獲っていくことが難しくもあり喜びも大きい。
八田副キャプテン:
かなりあります。
「こうだから強い」というのがあまりなくて、各選手の個性を活かせるスポーツですね。
山根キャプテン:
男子ハンドボールのパワーやスピードには負けますが、プレーをするのも観るのもやっぱり面白いですよ。
ハンドボール女子あるある教えて
山根キャプテン:
学校にもよるんだけど、高水は厳しいところがあって・・・。
八田副キャプテン:
ショートカットにしなきゃいけないとか。
八田副キャプテン:
そうそう。笑
だから卒業してハンドボールを辞めると、めっちゃ女子になるとかあります。
山根キャプテン:
まず髪伸ばしますね。笑
八田副キャプテン:
でもノースリーブとか着れないんですよ。腕は出せない。
肩をすごく使うスポーツなので、肩幅がめっちゃ広くなります。ごっつくなる!笑
山根キャプテン:
肩や腕ががっちりしているのは強いプレーに繋がるんですけどね。
八田副キャプテン:
生活では思い当たらないけど、バスケットボールでよくトラベリングしていました。笑
ボールを持って歩ける歩数が、ハンドボールは3歩なんです。
山根キャプテン:
バスケットボールは2歩までだから、反則になる。
たしかにこれはあるあるかも!
YMGUTSへの想い
山根キャプテン:
私は大阪の大学に進学してハンドボールを続けていたんですけど、クラブチームの存在があったから地元に帰って就職ができた。
(当時は徳山クラブで、YMGUTSの立ち上げ準備中だった)
すごく有難かったし、嬉しかったですね。
八田副キャプテン:
私は、ハンドボールは続けたかったけど県外の大学に行くほどではなくて…。
地元で就職して続けたいってなったときに、(YMGUTSの前身の)徳山クラブがあったから実現できた。
地元のチームだと、中高と一緒にプレーしていた仲間がいるのは楽しいし、そんな環境をつくってもらえたことには感謝しています。
自分たちのこれまでを踏まえ今後ハンドボール女子選手を目指す後輩へコメント
山根キャプテン:
今思えば、中高生のときに「もっとこうすればよかった」というのが私にはあったから、悔いが残らないように全力で考えてほしい。
ハンドボールはマイナーなスポーツだし、「頑張っても先がない」と思いがちだけど、YMGUTSもできて社会人になっても働きながらプレーできる環境もある。
一生懸命やれば結果は必ずついてくるので、前を向いて頑張ってほしいです。
八田副キャプテン:
高校のときは練習がきつくて、本当にしんどかったから辞めたい日も多くて・・・。高1のときとか毎日辞めたくて泣きながら頑張って。笑(高水の練習のキツさは有名とのこと!)
でも、それだけやってるから勝てるんですよね。勝てるから楽しくなる。
目標にしていたインターハイにも出場できて・・・。
くじけずに今やれることを全力で頑張ってほしい。