Ingress(イングレス)チュートリアルで徳山の歴史に興味をもつ│楽しみ方のご提案
Ingressってどんなゲーム?と聞かれると、私は「オリエンテーリングみたいなもの」と答えます。
オリエンテーリングはあちこちのチェックポイントを巡っていきますよね、Ingressではそれが「ポータル」になります。
自身のレベルが進むとこのポータルを奪取していろいろ戦略を練る段階に進むんですけど、初期の頃はただただ、ポータルを回ってハックしていくことが主になります。
全ての能力が開放されるLv8まではチュートリアルと言われますけど、私はこの期間でIngressの単なる対戦ゲームで終らない魅力を知ってもらえたらと思っています。
だいたい生活しているといつも通る道って決まってきちゃいますよね、車でも徒歩でも効率のいいルートを選んでしまって。
でもIngressのポータルをたどって歩いていると発見に次ぐ発見が待っています。
旧徳山市内にある多くのポータルの中で特に私が興味を引かれたのは、石仏が収まった祠でした。
漠然とあちこちにあるなぁ程度にしか思っていなかったものが、四国八十八ヶ所を模しているらしいことをIngressを通して知ったのです。
さすがに88ヶ所全てがポータルにはなっていませんでしたが、結局、私もこれを入り口にして「徳山四国八十八ヶ所」の残りの祠の位置を全部調べることになりました。
- 元々は遠石八幡宮近在のお寺にあったのが紆余曲折を経て明治に市内に散ったこと
- 様々な町内にキレイに分散していること
- 全く置かれていないエリアもあって、それがかつての武家屋敷ゾーンと重なること
- 道路拡張や宅地造成の過程で場所を移ったり、近所のお寺に廃材同然に集められている物もあること
などを知ると、立派な外覆いを作ってもらって今でも町内の人が丁寧に面倒を見ている祠は、とても恵まれた存在なのだと感じるようになりました。
徳山藩のお膝元だったことから、幕末維新に関連するポータルも多くあります。
七卿落ちのうち五人が上陸した地や、禁門の変の責任を取って切腹することになった三家老にまつわる地など、大河ドラマなどでも名前聞いたことある!という人々の足跡を感じることができます。
そして、これらの碑が置かれている場所も、やはり開発の影響で当初とは少しずれた位置にあるということも併せて知ることができたのは、もとはと言えばIngressで興味を持ったからでした。
古墳の跡もポータルになっています。
古墳と言って真っ先に思い浮かぶのは近畿の巨大な前方後円墳ですけど、シンプルな形の物は周南エリアにもちょこちょこあって、目を山陽側全体に広げると当時の海岸線が見えてくる気がします。
実際に足を運んで、今は海から結構離れていることを知ったり、すぐ側に別の祠が祀られていて脈々と聖地として扱われていたのだと体感できるのも、ポータルの側まで行かないと始まらないIngressならでは。
このようにIngressは地域の歴史伝承にも大いに寄与しているゲームのように思います。
これだけ街中をそぞろ歩けば、こんな所にこんなお店が!という発見もあります。
IngressがてらのShoppingやLunch、テイクアウトしたコーヒーを持ってポータルのある公園で一服というのも、スキャナを介した実世界の広がりを感じる気がして、なかなかの充実感ですよ~。
Ingressの楽しみ方は十人十色です。
[check3][/check3]対戦ゲームのエージェントとしてワールドワイドで戦い抜くもヨシ、
[check3][/check3]ただただ平和に身近な町の新たな一面を掘り下げるもヨシ、
[check3][/check3]健康増進に役立てるもヨシ。
こうしてまとめてみて、私自身もIngressのキャッチコピーの深さを改めて思ったのでした。
「The world around you is not what it seems.(あなたの周りの世界は、見たままのものとは限らない)」