徳山の地下にひっそりと息づくJAZZバーの名店/AGAIN(アゲイン)
知る人ぞ知る、というより知っていないと絶対入れない!地下に息づくJAZZバーの名店
平和通りと銀座通り商店街が交差するスクランブル交差点のすぐ近くにある地下に降りる階段。知らなければ多分絶対降りないであろう薄暗い階段を下りてすぐ右手にあるのが、徳山のJAZZ barの老舗、AGAIN(アゲイン)。
ずらりと並んだJAZZの名盤。その数およそ2,000枚。
店内に入ると、まずカウンターがあって、その奥にはオーナーの小柳さんが集めたJAZZのレコードやCDがずらり。そしてその間を埋めるように、アンプやスピーカーが並んでいて、JAZZはもちろん、音楽好きにはたまらない!
「難しいと思うんですが、これっていう3枚を教えてもらえますか?」
「写真撮るならジャケットもかっこいいのがいいよね、だったら」
と選んでもらったのが、この3枚!
左から、リー・モーガン、ソニ・ロリンズ、そして鈴木勲さん。しかし昔のレコードジャケットは本当にかっこいいですね!ジャケットから音が聞えてきそう、ほれぼれします。
オーナー小柳さんがここに店をかまえて22年、レコードはもちろん、スピーカーもすべて私物!
もともと大手鉄鋼メーカーで働いていた小柳さんが、JAZZに目覚めたのはなんと高校生の頃。当時岩国の米軍基地に努めていた知人がもらってきた、クリフォード・ブラウンのレコードを聞いて、「なんてかっこいい音楽なんだ」と感動した事がきっかけだったそう。その頃は徳山はもちろん、小倉の大手レコード店にもJAZZのレコードは1枚も置いてなかったとか。「当時は輸入盤しかなくって、お金もけっこうかけたよ」とのこと。
このスピーカーが出す音にほれ込んで、今夜もお客さんがやってくる
お店の奥で深く暖かい音を出しているのが、このスピーカー。組立てた(!!そう、キット的なものがメーカーから送られてきて小柳さんの知り合いが組み立ててくれたそう)当初はいかにも固い音だったけれど、小柳さんと共に歳月を重ねて、今のように角のとれた温かい音を出すようになったそう。このスピーカーから出てくる音が聞きたくて、家に同じアルバムを持っている人も、ここで曲を流して欲しいと言われるというのもわかる気がします。
映画も本も、店内はJAZZと音楽好きにはたまらないものだらけ!
ライターもジャズが好きなので、ほぼ村上春樹さんの音楽エッセイに影響を受けてるんです、というと、出してくれたのがこの2冊!私は文庫本しか持っていなかったので、ハードカバーのイラストの美しさに感動!映画も大好きだという小柳さん、レコードだけじゃなく、置いてある本がこれまたいいんです。
ほの暗い店内で、心ゆくまで音楽を楽しんではいかが?
決して広くはない店内ですが、ランプの灯りと小柳さんの温かい人柄、見飽きる事がないレコードや本の数々。一歩入るにはちょっと勇気のいる店ですが、JAZZと音楽が好きならきっと気に入ってもらえるはず。ぜひ一度、地下へ続く階段を下りて、AGAINの扉を開けてみてください!
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