【正しくお金を学ぼう】30代から意識すべき!?老後に必要な金額の調べ方
こんにちは、ファイナンシャルプランナーの紺谷です。
私の記事では、「正しくお金を学ぶ」ことをテーマに周南市に暮らす方とお話ししながら「人生の不安」を少しでも取り除けたらな、と筆をとっています。
「あなたが今、気になることは何ですか?」
今回は、周南市に暮らすIさん(34歳・女性)にお話しを伺ったので、同じように悩んでいる方の解決策になるかもしれません。
メディアでも話題の「終活」、終わりよければすべてよし?
- 住まい:周南市
- 年齢:34歳
- 家族構成:ご本人・夫・中学生の息子さんの3人暮らし、ご両親が健在で近所に暮らしている
- 職業:会社員
Iさんが今気になっているのは「終活」という以外な言葉でした。確かに、「自分らしい終わり方をポジティブに考える」ことが近年注目されています。
人生100年時代 定年しても30年以上どう生きる?
因みにIさんは、終活の前に訪れる老後の生活について考えたことってありますか?
いいえ!漠然としか考えたことがありません。
老後資金2000万不足問題
夫 65 歳以上、妻 60 歳以上の夫婦のみの無職の世帯では
毎月の不足額の平均は約5万円であり、まだ 20~30 年の人生があるとすれば、不足額の総額は単純計算で 1,300 万円~2,000 万円になる。
この金額はあくまで平均の不足額から導きだしたものであり、不足額は各々の収入・支出の状況やライフスタイル等によって大きく異なる。
当然不足しない場合もありうるが、これまでより長く生きる以上、いずれにせよ今までより多くのお金が必要となり、
長く生きることに応じて資産寿命を延ばすことが必要になってくるものと考えられる。
金融庁金融審議会 「市場ワーキング・グループ」報告書 より引用
周南市で老後を過ごす場合、実際いくら必要なの?
ねんきん定期便は、届いたらすぐに内容をチェックしましょう!とても重要な情報が記載されています。
万が一漏れや誤りがあった場合は速やかに「ねんきん定期便専用ダイヤル」に相談しましょう!
ねんきん定期便専用ダイヤル:0570-058-555
(受付時間 月曜8:30~19:00/火~金8:30~17:15/第2土曜9:30~16:00)
あなたの不足額はいくら?ねんきん定期便でチェック
理想の生活費はいくらかという考えはあると思いますので、単純に引いた金額が不足額になります。
STEP1.まずは自分が理想とする老後の生活費を決める
90歳まで生存すると仮定して、1か月の費用は十数万でもかなり大きな額になりますよね。
- 理想の生活費1か月分 ×300か月 = 理想の老後生活が送れる総額
90歳を寿命として、65歳から年金受給する場合25年間(25年×12か月=300か月)
理想の生活費を具体的にイメージするには、以下の項目ごとに洗い出すと良いですよ。
- 家賃が発生するか、家のローンが残っているか
- 現在の食費や光熱費など基本の出費はいくらか
- 老後にやりたいことはいくらでできるか?(旅行などの趣味)
STEP2.受給年金額の簡易計算方法
ではねんきん定期便の一例をもとに実際計算してみましょう。
Iさんの夫(34歳)の場合で計算
⑴ 老齢基礎年金の計算
2万円×26(60歳までの年齢)=52万円(a)
⑵ 老齢厚生年金
450万(定年までの平均年収見込)÷12×5.481÷1,000×312か月=640,000円(b)
425,800円(画像内A)+(a)52万+(b)640,000円
=1,587,077円 月/132,256円
STEP3.老後の生活費から年金受給額を差し引く=不足額
- 豊かな生活に必要な資金(月額)⇒月額 約35万円※1
- 公的年金(月額)⇒月額 約24万円(夫)約13万円+(妻)約11万円
※1 出典:生命保険文化センター「平成25年度 生活保障に関する調査」
(35万円-24万円)×12カ月×30年間=約3,960万円
共働きの場合、夫婦2人で豊かなセカンドライフを送る為の資金は、毎月おおよそ35万円です。夫婦2人とも厚生年金になりますので、受け取れる年金額は夫婦合わせておおよそ24万円になります。
毎月おおよそ11万円の不足になりますので、セカンドライフの期間を30年間と考えるとおおよそ3,960万円が不足することになります。
※年収や家族構成などによって金額がかわってきますのでご注意ください。
ねんきん定期便Q&A
ここで、ねんきん定期便についてよくいただく疑問にお答えしたいと思います。
- Q1ねんきん定期便が届いていません。
ねんきん定期便は平成21年4月より、全ての年金加入者に対しそれぞれの誕生月に送付されることになっています。
ねんきん定期便にはこれまでの年金加入履歴や将来もらえる年金見込み額など大切な情報が記載されていますので必ず受け取れるよう手続きをしましょう! - Q2 ねんきん定期とねんきん特別便はどう違いますか?
平成20年度に配布されたねんきん特別便は、加入期間のみの記載でした。しかしねんきん定期便はこれまでの保険料の納付状況までもの詳細情報が全て記載されています。なお、ねんきん定期は毎年届きますが、加入期間全ての記載されている情報は35歳・45歳・58歳のみ送付されたあとは直近1年間の記録です。 - Q3 年金に加入しても無駄ではありませんか?
年金の役割は何も年をとってからもらう老齢年金だけではありません。他にも障害年金、遺族年金という大切な「助け合い」の役割があります。またそれらの年金を支給するための財源の半分は私たちの税金で成り立っているのです。 - Q4 年金保険料を払わないとどうなりますか?
老齢年金は保険料を納めた期間が25年以上なければ1円ももらえません。ただし経済的な事情で保険料を納めることが出来ず保険料免除を受けた場合はその期間も年金受取のための25年にカウントされます。また遺族年金・障害年金もそれぞれ過去に未納期間があると受け取れないこともあります。経済的な理由で保険料の支払いが困難な場合保険料支払いの「免除制度」がありますのでまずは市町村の年金窓口に相談しましょう。 - Q5 老後への備えは何から始めたらよいですか?
老後資金の準備に早すぎることはありません。できるだけ早く取り組まれることをお勧めします。まずは保険などを見直してスリムな家計にすることと、我が家にあった資産作りの計画を立てコツコツ実行することです。専門家のアドバイスを上手に活用することも大切です。
こちらは個人の資産設計アドバイスに携わるファイナンシャルプランナーのこれまでの経験および見解を解説したものであり日本年金機構とは一切関係ありません。
老後の不足額はどうしますか?
ここまでで老後の不足額が具体化されましたが想定内だったという方は少ないのではないでしょうか?
共働きでも給料や働いた期間、また自営業者や専業主婦の方など様々なケースがありますので人によって受取額は違ってきます。
でもいたずらに不安になる必要はありませんよ。
現状と目標を知ることがまずは大切
ゴールが分からないまま走ってるとただの自己満足になってしまいます。さらに漠然とした不安を持ったまま、こんなことを考えたことはないですか?
- 必死に働いてるが貯金が中々貯まらない
- 老後が不安なので今はお金を使わないようにしている
- 長生きするか分からないから、見て見ぬふりをして貯金は諦めている
老後に必要な金額と不足額を、早い段階で把握することで色々な手段を選ぶことができるのです。
自分のペースにあわせて準備すればOK
老後の生活資金を準備する場合でも、ライフスタイルや価値観にあわせて向いている方法に個人差があるんです。
持久力をつけたい走り方(長期に向いている貯め方)では準備の仕方が全く違いますからね!
物価上昇も考慮した貯め方や増やし方が求められます。
今回のお金の豆知識
- 年金受給額は「ねんきん定期便」で確認できる
- 老後の不足資金を認識することで解決方法を早くから選べる
お金のことを正しく学んで、穏やかな生活を目指しましょう。それでは、またお会いできる日まで!