島の人々 -島の消防団-
磊ノ島 事務局担当大友翔太です。
地域おこし協力隊として、東京から大津島へ移住して来て早いもので、8年が経ちました。
現在は、大津島巡航(株)で働いています。
「住んでみないと分からない」そんな景色を、毎回ご紹介できればと思っています。
僕が大津島へ移住し、消防団に入った時のことである。
今回はそこで出会った7人の男達の話をしよう。
僕が所属するのは、周南市消防団第15分団大津・馬島支部第一支部 本浦班。
7人は僕が入団当初から、ほとんどが60代で年齢がかなり高めの団員達だった。
メンバーは、マイペースなぶーやん、グループのドン芳隆、陽気な正、うんちくの田村、親分肌の明人、六甲おろしの敏喜、ニヤニヤの信行。
みんなとても気のいい人達で、20代の若者を本当に可愛がってくれた。
僕は、この7人で開く飲み会が本当に好きだった。
見ての通り、全員タイプが違う。
ゆえに飲み会は、本当に賑やかだった。全員が言いたい事を言う。
怒って喧嘩をしたり、腹筋がちぎれるくらいに笑かしあったり、飲み過ぎて転んでケガをしたり、迷子になり、突然いなくなったり。
書けないことがほとんどだが(笑)。
みんな冗談が好きで、僕は彼らのやり取りを横で見ながら、ずっとケタケタ笑っていた。
東京から見知らぬ土地への移住。
「孤独に打ちひしがれ、一人涙する夜があったのだろう」と多くの人は想像するだろう。
しかし、僕の場合はそんな瞬間は、全くなかった。
それもこれも、この7人を始めとする島の皆さんが、
僕を受け入れて、時に叱り、教え、可愛がってくれたからだ。
僕は、その時の気持ちや、彼らへの感謝を決して忘れない。
月日が流れる中で、この7人のうち、もう5人が天国へ旅立ってしまった。
「僕が天国に行った時には、またみんなで右田旅館のフグ料理で飲みましょう。
その時を楽しみにしています。」
その日まで、彼らが残してくれた島のために、僕は全力を尽くそうと思う。
文・写真:大友
一般社団法人磊ノ島
大津島を拠点に次代へ向けた地域活性化を目的とし、島内・島外メンバーの連携により運営。2019年4月活動開始